運用方針

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本投資法人は、中長期にわたり安定した収益性を確保しうる不動産を「本源的価値」を有する不動産と定義し、投資対象不動産の用途と投資地域の双方において分散が図られた総合型ポートフォリオを目指すとの投資方針のもと、幅広い投資対象の中から「本源的価値」を有する不動産の取得を行うとの厳選投資方針の実践を目指します。
厳選投資方針の実践のため、本投資法人は、不動産の「本源的価値」の決定づける第一の要素が「立地」、二次的要素が「スペック」、「テナント」及び「契約条件」と考え、投資対象不動産の取得にあたっては、各要素につき以下の項目について、「物件収益の成長余力」、「代替テナントの可能性」、「将来的な用途の汎用性」、「キャシュ・フローの安定性」等の観点から検証及び分析を行います。

立地
地理的位置関係、地質・地盤・土壌等の状態、都市形成及び公共施設の整備の状態、商圏、地域経済等
スペック テナント 契約条件
建物用途、構造・規模、築年数、管理体制・コスト、汎用性、容積率・建ぺい率等の充足状況等 信用度、テナント数、業種・業態、後継テナント、リレーションシップ等 賃料、契約期間、契約種類、収益性、周辺賃料水準、テナントの業種毎の賃料負担能力、賃料の増額・減額の可能性等

資産運用会社は、基本方針等に基づき、上記運用方針のもと、以下の運用基準により本投資法人の資産を運用します。

ポートフォリオ運用基準

  1. 保有期間
    資産運用会社は、原則として中長期保有を目的とした運用資産の取得を目指し、短期売却を目的とする資産取得を行わないものとします。
  2. 取得基準
    資産運用会社は、本投資法人が投資を行う主たる投資対象である運用資産に投資を行う際、その現在状況、将来にわたる収益性、リスク、立地、建物及び設備の保守管理状況、修繕履歴、劣化又は陳腐化への対応、耐震性、権利関係、テナントの状況、建物賃貸借契約内容、環境、地質等の調査及び不動産の鑑定評価(不動産鑑定業者が鑑定評価と同様の手法を用いて行う価格調査等を含むものとします。)を含むデュー・デリジェンスを行います。資産運用会社は、その結果を踏まえ、将来にわたる経済情勢、不動産市場の動向、物件の将来のテナント入居可能性、今後予想される収益に影響を与える大きな費用項目の有無を勘案し、また当該運用資産の取得がポートフォリオ全体の成長に寄与するか否か、ポートフォリオのパフォーマンスの向上につながるか否かにつき中長期的な観点から評価を行い、投資利回りを重視した総合的な投資判断を行います。さらにポートフォリオの用途・地域構成について、資産運用会社は、不動産毎の用途、地域に応じた市況の動向、中長期の見通しについて常時調査・分析し、必要に応じて組入割合の見直し等を実施します。

具体的投資基準

  1. 投資対象不動産の属性
    • 商業施設
    • オフィスビル
    • ホテル
    • 住居
    • その他
    ⇒詳細については「投資対象用途」ページをご参照下さい。
  2. 投資額
    投資額については、資産運用ガイドラインにおいて、以下のとおり定めています。なお、本項における投資額とは取得する運用資産の取得価格を意味します。
    1. 1運用資産当たりの最低投資額
      1運用資産当たりの最低投資額は、投資対象不動産を対象とする場合は、原則として、用途毎にそれぞれ、商業施設は15億円以上、オフィスビルは20億円以上、ホテルは15億円以上、その他は15億円以上としますが、住居については、資産運用会社の定める戸数の基準を充たすものであれば取得価格にはこだわらないものとします。その他運用資産を対象とする場合は原則として、1億円以上とします。なお、本投資法人が既に取得した大丸ピーコック芦屋川西店及び南山コート2号館は本号の基準を満たしていませんが、その属性、収益性等に鑑みて投資対象としています。
      また、旧NCI物件のうちアルボーレ天神、ベルファ宇治、パシフィックマークス日本橋富沢町、横浜相生町ビル、パシフィックマークス新横浜、パシフィックマークス青葉台、大塚HTビル、パシフィックマークス札幌北一条及び新札幌センタービルについても本号の基準を満たしていませんが、本合併時点の時価を受入価格として承継していること、また時価で承継したことによりその収益性が改善したことから、投資対象としています。
    2. 1運用資産当たりの最高投資額
      1運用資産当たりの最高投資額は、原則として当該運用資産取得後の運用資産への投資額累計の40%以下とします。投資額累計とは、前期末における保有運用資産の最新の不動産鑑定士による評価額(価格調査による調査額)の総額に当期に取得した運用資産の取得時における鑑定評価額(不動産鑑定業者の調査価格その他合理的かつ客観的に算定された評価額を含むものとします。以下本b.において同じ。)の合計及び新たに投資する運用資産の取得時における鑑定評価額を加算して求められた額とします。なお、不動産鑑定士による鑑定評価額や調査価格を用いることができない資産の場合は、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行により付されるべき価格を用いるものとします。
    3. 取得価格の制限
      投資対象不動産に投資する場合の取得価格は、鑑定評価額を参考に判断しますが、ポートフォリオのパフォーマンスの向上につながるか否かにつき中長期的な観点から評価を行い、また投資利回りを重視し、総合的に投資判断を行います。
      スポンサー関係者から取得する場合の取得価格は、鑑定評価額と同等か又はそれ未満の金額としますが、第三者から取得する場合は、鑑定評価額を上回って取得する場合があります。
  3. 開発中の不動産
    資産運用会社は、開発中の不動産への投資は原則として行わないものとします。
    但し、建築中の不動産については、竣工後のテナントが確保されている場合、又は完工・引渡しに関するリスクが軽減若しくは最小化されると判断される場合、建物竣工後の取得を条件に投資対象不動産の取得のための契約を締結できるものとします。

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デュー・デリジェンス

資産運用会社は、運用資産を取得するに際して、デュー・デリジェンスを行うことを予定しています。デュー・デリジェンスに際しては、本投資法人の費用負担において弁護士、公認会計士、不動産鑑定士、エンジニア、マーケットリサーチャー等専門家に調査を依頼し、様々な視点から精緻な調査を行うものとします。
デュー・デリジェンスにおける調査項目は、原則として以下の表に記載する事項とします。但し、個々の記載事項は投資対象不動産及びその他運用資産の裏付けとなる不動産の用途・個別特性によってその重要性が異なることがあり、以下の表に記載する全ての項目について調査を行うとは限りません。また、記載事項以外の調査を行うこともあります。

下記の表に記載する項目は、運用資産の取得の判断にあたっての調査項目であり、本投資法人が取得する運用資産が、その特性又は取得の状況等によって、結果的に以下の項目の一部について基準を満たさないこともあります。たとえば、耐震性については、原則として新耐震基準適合又は同水準以上の不動産を投資対象としますが、耐震補強工事実施済(取得後に工事実施が可能な場合を含みます。)の不動産についても投資対象不動産とします。

  評価項目 調査事項
経済的調査 テナント調査
  1. テナントの信用情報
  2. テナントの賃料支払状況等
  3. テナントの業種、テナント数、賃借目的、契約内容等
  4. 過去の稼働率、賃料推移及び将来の見通し
  5. 各建物における各テナントの占有割合、分布割合等
市場調査
  1. 市場賃料、稼働率
  2. 競合物件・テナント需要動向等
  3. 周辺の開発計画の動向
  4. 商圏分析:商圏人口、世帯数、商業指標等(商業施設特有)
収益関係
  1. テナント誘致・物件の処分性等の競争力調査
  2. 賃貸契約水準、賃貸借契約体系及び更新の可能性
  3. 費用水準、費用関連の契約体系及び更新の可能性
  4. 適正賃料水準、適正費用水準の調査、将来予想される費用負担の可能性
  5. 修繕計画との比較における修繕積立状況
物理的調査 立地要因
  1. 街路の状況、鉄道等主要交通機関からの利便性
  2. 利便施設、経済施設、官公署、娯楽施設等の配置、近接性
  3. 周辺土地の利用状況並びに将来の動向
  4. 日照、眺望、景観、騒音等環境状況
  5. 地域の知名度、評判等の状況
建築・設備・仕様概要
  1. 意匠、主要構造、築年数、設計・施工業者等
  2. 内外装の部材の状況
  3. 貸室の状況、フリーアクセス床、分割対応、天井高等
  4. 電気設備、空調方式、防犯設備、給排水設備、昇降機設備、駐車場等その他共用設備の状況等
耐震性能診断
  1. 新耐震基準(昭和56年に改正された建築基準法(昭和25年法律第205号、その後の改正を含みます。以下「建築基準法」といいます。)に基づく建物等の耐震基準を指します。)又はそれと同水準以上の性能の確保
  2. 地震リスク分析を実施し、PMLが20%超の物件については詳細な耐震診断実施
建物・管理診断
  1. 関係法規(消防法、都市計画法その他建築法規)の遵守状況等
  2. 建物状況報告書における将来(10~15年程度)の修繕費見込み
  3. 建物管理状況の良否、管理規約の有無・内容、管理会社へのヒアリング
環境・土壌等
  1. アスベスト・フロン・PCB等の有害物質の使用・管理状況
  2. 土地利用履歴、土壌等の環境調査
法的調査 権利関係への対応

前所有者等の権利の確実性を検討。特に共有・区分所有・借地物件等、本投資法人が所有権を有しないか又は単独では所有権を有しない等権利関係が複雑な物件について、以下の点を含めその権利関係について慎重に検討します。

  1. 借地権に関する対抗要件具備の有無及び借地権に優先する他の権利の有無
  2. 敷地権登記の有無、建物と敷地権の分離処分の制限及びその登記の有無、持分割合の状況
  3. 敷金保全措置、長期修繕計画に基づく積立金の方針・措置
  4. 共有物不分割特約及びその登記の有無、共有物分割請求及び共有持分売却等に関する適切な措置の有無並びに共有者間における債権債務関係
  5. 区分所有の区分性
  6. 本投資法人による取得前に設定された担保の設定状況や契約の内容とその承継の有無
  7. 借地権設定者、区分所有者及び共有者等と締結された規約・特約等の内容(特に優先譲渡条項の有無とその内容)
  8. 借地権設定者、区分所有者及び共有者等の法人・個人の別等の属性
  9. 信託受益権については信託契約の内容
境界調査
  1. 境界確定の状況、越境物の有無とその状況
(注) 資産運用会社は、丸紅不動産株式会社との間でデュー・デリジェンス業務委託契約を締結しており、同社からデュー・デリジェンスに関する協力を受けております。具体的には、同社から受けるデュー・デリジェンスに関する協力業務は、(1)運用資産取得のためのスケジュール、キャッシュフロー収支計算書等の作成、(2)売主に要求すべき運用資産に関する表明保証の内容案作成、(3)売主に要求すべき運用資産に関する瑕疵担保責任の内容案作成、(4)売主の財務状況の調査、(5)売主の所有権の履歴の調査、(6)投資対象不動産の権利関係の状況の調査、(7)投資対象不動産の法令制限状況に関する調査、(8)投資対象不動産の利用制限状況に関する調査、(9)投資対象不動産の土地の敷地境界線、隣地建物又は構造物の不法侵害、その他の負担の調査、(10)投資対象不動産の賃貸借契約の状況に関する調査、(11)投資対象不動産の建物管理状況及び維持修繕状況の調査、(12)投資対象不動産のマーケット・レポートについての評価、(13)投資対象不動産に関する建物状況評価報告書に関する評価、並びに(14)運用資産の移管に関する補助支援です。

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付保方針

付保方針については、資産運用ガイドラインにおいて以下のとおり定めています。

  1. 火災等の災害や事故により生じる建物の損害又は対人対物を保険事由とする第三者からの損害賠償請求による損害等に対応するため、個別の物件の特性に応じて適切と判断される内容の火災保険や包括賠償責任保険等の損害保険の付保を行います。
  2. 地震保険の付保に関しては、ポートフォリオPMLを基準に、災害による影響と損害保険料とを比較考慮の上、付保の判断を行います。但し、1物件のPMLが20%を超える物件がある場合には、その物件について個別に地震保険の付保を行います。
(注) PML(Probable Maximum Loss)とは、地震による予想最大損失率をいいます。PMLには個別物件に関するものと、ポートフォリオ全体に関するものとがあります。PMLについての統一された厳密な定義はありませんが、ここでは、想定した予定使用期間(50年=一般的建物の耐用年数)中に、想定される最大規模の地震(再現期間475年の大地震=50年間に起こる可能性が10%の大地震)によりどの程度の被害を被るかを、損害の予想復旧費用の再調達原価に対する比率(%)で示したものをいいます。

売却方針

売却方針については、資産運用ガイドラインにおいて以下のとおり定めています。

  1. 取得する運用資産は、中長期的な保有を基本方針とします。
  2. 個々の運用資産の売却は、中長期的な不動産市況、将来における収益予想、資産価値の増減及びその予測、立地エリアの将来性・安定性、不動産の劣化又は陳腐化に対する資本的支出額等の見込み並びにポートフォリオの構成を考慮の上総合的に判断します。

賃貸方針

資産運用会社は、資産運用ガイドラインに従い取得した投資対象不動産について賃貸を行う場合においては、下記の方針により、中長期的な収入の安定化を図ります。

  1. 優良テナントを選別すること。
    新規テナントとして入居を希望する法人・個人の業種、業容、業績、財務状況等の信用情報について充分に精査を行った上で賃貸借契約を締結すること。
  2. 長期にわたる賃貸借契約(定期借家契約を含みます。)の締結又は更新を図ること。
    新規テナントに対しては、可能な限り中長期にわたる賃貸借契約の締結に努めます。既存テナントに対しては、個々の投資対象不動産の良好な管理状態を保つことにより、満足度を向上させ、中長期にわたって賃貸借契約が更新できるように努めます。

管理方針

管理方針については、資産運用ガイドラインにおいて以下のとおり定めています。

  1. 取得した投資対象不動産においては、中長期的視点から継続的な設備投資による資産価値・競争力の維持・向上を図り、かつ収入拡大(賃料等の増加、空室率の低減、契約期間の長期化及び固定化等)と費用(外注委託費、水道光熱費等)の適正化を図り運用収益の安定的な成長を目指します。
  2. 資産運用会社は、各投資対象不動産の特性に応じて、また、過去の関与度合い等を考慮に入れながら、投資対象不動産毎に可能な限り最適なプロパティ・マネジメント会社を選定し、委託するプロパティ・マネジメント業務の具体的な内容や報酬等について細部を交渉します。
  3. 本投資法人は、投資対象不動産の維持又は価値向上に必要と認められる長期修繕積立金、支払準備金、配当準備金並びにこれらに類する積立金及び引当金等を積み立てることができます。このうち、修理・修繕・貸付工事に対応する積立金は、投資対象不動産毎に定める工事計画に基づき決定します。
  4. 災害やテナントの退去等による収益の大幅な減少や変動を回避するため、地域分散をはじめとする適切な投資配分比率の維持や損害保険(火災保険、賠償責任保険等)の付保等の諸手段を講じます。

開示方針

  1. 本投資法人は、投信法、金融商品取引法、東京証券取引所、投資信託協会等がそれぞれ要請する内容及び様式に沿って開示を行います。
  2. 投資家に対して正確で偏りのない情報をできる限り迅速に伝達できる環境を整えることに努めます。
  3. 投資家に対してできる限りの情報開示に努めると共に、投資家にわかりやすい情報の提供に努めます。